見えない・見えにくい人も、
みなさんと同じように、
生活スタイルはさまざまです。
見えない・見えにくくなった年齢や
見えない生活に慣れてくることで、
行動の幅も変化し、
歩くスタイルが変わる場合もあります。
また、年齢を重ねることや、その日の体調でも
歩きたいスタイルが、変化することもありますね。
白杖を使って歩く人、
盲導犬を連れて歩く人、
盲導犬と、白杖も使う方が安心な人、
ガイドペルパーさんと歩くのが、楽しくて安心な人。
みんなそれぞれ違うこと、
選択肢が、見えない・見えにくい人にあることを
知っていただけると嬉しいです。
白い杖と盲導犬
信号のある横断歩道の渡り方

信号の色が見えない男性は、周囲の人の動きや、車の走っている流れを、視覚以外の感覚でとらえ、まだ渡れないことをキャッチしています。

信号の色が見えない男性は、同じ方向に向かう車道の車が動き始めたり、周りの人や自転車が渡り始めたので、「青信号に変わったんだな。」と認識して、横断歩道を渡り始めました。

信号の色が見えない、盲導犬を連れた男性は、周囲の人の動きや、車の走っている流れを、視覚以外の感覚でとらえ、まだ渡れないことをキャッチしています。
盲導犬は、道の角で止まる訓練をしているので、男性のコマンドで、横断歩道の手前で止まります。

信号の色が見えない男性は、同じ方向に向かう車道の車が動き始めたり、周りの人や自転車が渡り始めたので、「青信号に変わったんだな。」と認識して、横断歩道を渡り始めます。
盲導犬は、男性のコマンドを聞いて、まっすぐ道を渡り始めます。盲導犬が信号の色を判断しているわけではありません。

盲導犬を連れた女性が、横断歩道の手前で立っています。
盲導犬は立ち止まって、盲導犬ユーザーの指示を待っています。

信号が青になり、女の子が横断歩道を渡っています。
盲導犬を連れた女性は、横断歩道の手前で立っています。人の動きや、車の流れを、視覚以外の感覚で確かめています。

横断歩道の手前で立っている、盲導犬連れの女性に、女の子が声をかけてくれています。
盲導犬ユーザーや、白杖を持っている人は、音や周りの状況を感じて、信号を渡っています。
ひとこと、「信号が青になりましたよ。」など、声をかけてくださると、安心です。
歩道に障害物があるとき

白杖をついた男性が、慣れた道をひとりで軽快に歩いています。

白杖をついた男性が、点字ブロックの上に置いてある自転車にぶつかり、困惑しています。

盲導犬を連れた女性が、なれた道を軽快に歩いています。

盲導犬が、目の前の放置自転車に気づき、ぶつからないように、ユーザーを誘導します。
障害物の回避は、盲導犬の大事な仕事のひとつです。

上手にお仕事ができたとき、盲導犬ユーザーは「Good Good ♪」と、ほめます。盲導犬は、嬉しくて大喜び。
出かけるとユーザーだけではなく、道ゆく人たちにほめられる事がたくさんあるので、ますますお仕事が楽しくなります。
みなさんが、あたたかい目で見守ってくださると、とても嬉しいです。
階段の上り下り

白杖を持った男性が、ひとりで下り階段を降りようとしています。足のつま先の感覚と、杖の感覚が大切です。

男性が、下り階段の一段目を、白杖で確認しています。

盲導犬を連れた男性が、下り階段を降りようとしています。盲導犬は、段差の手前で止まる訓練をしています。白杖も使う方が、より安心だと感じる人は、白杖も同時に使用します。
それぞれの日常
私の主な歩行手段
太郎さんの場合

私は日ごろ、白杖で単独歩行をしています。
時々、行ったことのない場所に出かける時は
ガイドヘルパーさんや、友達の手をかります。
困ることも、けっこうあるのですが、白杖歩行に慣れていることと、一人で気楽に動けるので、今のところはこのスタイルが気に入っています。

ときどき道に迷ったり、駅のホームで危険を感じることや、すぐ側まで来ているのに、お店の入り口がなかなかみつからない事もあります。

点字ブロックの上に自転車や自動車があったり、人が立ち止まっていてぶつかることがあります。白杖が折れることもあり非常に困ります。

点字ブロックが劣化していたり、道の途中から全くなくなっていたりすると、歩きづらいです。 歩道が狭く、点字ブロック上を歩いていても、電柱にぶつかる事もあります。
さちこさんの場合

私は、よく行き慣れた所には、ひとりで出かけていましたが買い物やコンサートなどには、家族と一緒に出かけていました。
友達のはるみさんが、「ガイドヘルパーさんと出かけるのも、楽しいよ。」と言っていたのをきっかけに、ヘルパーさんと、どんどん出かけるようになりました。 私は今のところ、このスタイルがとても気に入っています。

私は、気のあうガイドペルパーさんと出かけるのが、とても楽しいです。
道に迷って困ったり、人混みで音が聞きとりにくいなど、怖い思いをせずに、安心して出かけられます。
「おしゃべりしながら、楽しく出かけていると、アッという間に時間が過ぎるよ。」と
以前から、さちこさんに話していました。

ガイドヘルパーさんと、洋服を買いに行き、色や値段を見てもらって選んだり、お店で本日のお得情報に気づけたり、コンビニで、新商品のスイーツを買ったり、楽しく出かけられるようになりました。
外出支援サービスは、申込制ですので、事前によく考えて計画をたてるようになりました。
たもっちゃんの場合

私は、盲導犬と歩行しています。盲導犬と一緒の場合、風をきってスイスイ歩けるのが、何よりもの魅力です。
朝晩の散歩は良い運動になり、結果的に健康管理にも役立ってくれています。

慣れていない場所など、私の頭の中に地図がないと、盲導犬に指示することができません。
周りの人に、声をかけサポートをお願いすることが、よくあります。

思ったときに、軽快に歩けるところが盲導犬歩行の魅力のひとつですが、盲導犬の入店や宿泊、タクシーの乗車など、断られる事があります。
補助犬 (盲導犬、聴導犬、介助犬) への理解がもっとすすむと嬉しいです。